① 「やりがい、あるの?」その疑問から始まった私の医療事務生活
医療事務という仕事に興味を持ったとき、
私はまず「この仕事、やりがいはあるのかな?」と、正直に思いました。
ネットで調べてみると、
「給料が安い」「覚えることが多い」「単調な作業が多い」──そんな声ばかりが目について、
始める前からちょっと気持ちが沈んでしまったのを覚えています。
でも、それでもなぜか惹かれたのは、
“人を支える仕事”というキーワードに、何か自分の役割を重ねてみたかったからかもしれません。
そして、実際に働いてみたことで、
「やりがい」という言葉の意味が、少しずつ自分の中で変わっていったのです。
② 医療事務に感じやすい「つらさ」とその理由
医療事務の仕事は、想像以上に“地味でハード”です。
業務内容はある程度決まっていて、
レセプト入力や診療報酬の処理、会計や受付など、毎日がルーチンワークの連続。
マニュアル通りにこなす日も多く、自由にアイデアを出せるような場面は少なめです。
さらに、患者さんからの問い合わせや、ちょっとしたクレーム対応に心が削られる日もあります。
「事務なのにこんな対応まで…」と思うことだって、ゼロではありません。
給与面でも、医療現場を支えているわりに割に合わないと感じることもあり、
「これで何年も続けられるのかな…」と悩む人も多いのが現実です。
③ それでも私が“やりがい”を感じた瞬間
そんな中でも──私は、ふとした瞬間に
「あ、この仕事、好きかもしれない」と思えたことが何度かあります。
ある日、何気なく対応した患者さんが、帰り際に
「いつも本当にありがとうね」と声をかけてくださったことがありました。
一言だったけれど、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じたんです。
また、ミスが出やすいレセプトの処理を完璧にこなしたとき、
看護師さんから「すごく助かったよ」と言ってもらえたこともありました。
自分の仕事が、確かに誰かの役に立ってるんだと実感できた瞬間でした。
派手じゃない。目立たない。
でも、目の前の小さな仕事を丁寧に重ねていくことで、“誰かの安心”を支えられる実感──
それは、私にとって、確かな「やりがい」でした。
④ “やりがい”は外から与えられるものじゃない
最初の私は、「やりがいのある仕事がしたい」とばかり考えていました。
でも、今は少し見方が変わってきています。
やりがいって、“何をしているか”よりも、
“その中で自分がどう感じているか”の方が大事なんだなと。
医療事務の仕事は、決して自由な仕事ではありません。
与えられた業務の枠の中で、正確に、丁寧にこなすことが求められます。
けれど、その中で誰かとの関わりが生まれたり、「ありがとう」の一言に救われたり──
そうした積み重ねが、やがて自分の「仕事観」を作っていくのだと思います。
⑤ 迷っているあなたへ伝えたいこと
「医療事務ってやりがいあるのかな?」
もし今、あなたがそんな風に迷っているなら──
その気持ちは、とても自然なことです。
何かを始める前に不安になるのは、むしろ真剣に考えている証拠ですから。
医療事務は、決して楽な仕事ではありません。
でも、その中にこそ“誰かを支えるやりがい”が確かにあると、私は思っています。
「やりがいのある仕事を探す」ではなく、
「仕事の中にやりがいを見つけていく」──
そんな視点を持てるようになると、働く毎日が少しずつ前向きに変わっていきますよ。
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