はじめに:やる気アピールは嘘じゃない
「やる気は誰にも負けません!どんな仕事でも大丈夫です!」
派遣登録のとき、そう言った自分を思い出します。緊張しながらも、「この場でしっかりアピールしなきゃ!」と必死で言葉を選び、気持ちを乗せて伝えたあの瞬間。
あれは嘘じゃなかったんです。 本当にやる気はあったし、前向きな気持ちもありました。
ただ、あの“やる気宣言”が、のちのち自分を苦しめることになるなんて──その時は思ってもいませんでした。
初日からのギャップ:「任されすぎ」の洗礼
派遣初日。紹介時の説明では「簡単な補助業務」と聞いていたのに、 いざ現場に入ると、思っていたよりも多い仕事量と、予想以上に難易度の高い業務が待っていました。
「あれ?これって自分で判断してやるの?」 「これ…教えてもらってないけど、やらなきゃいけない感じ…?」
でも、ここで言われたんです。
「やってたんでしょ?(経験あるんだよね?)」 「何でもやります!って言ってたじゃない?」
──ああ、自分で言ってた。「やる気あります」って。 そう、あの言葉が、ここで重くのしかかってくるなんて。
自信がないとも言えない。だからこそ空回る
「わからないです」「できません」
──この一言が、どうしても言えませんでした。
やる気があるって言ったのに、できないって言ったら信用なくしそう。
そんなふうに思って、黙って引き受けて、でも結局ミスして、また落ち込んで…… まさに空回りのループでした。
でも、今ならわかります。
やる気って、「全部できること」じゃない。 やる気って、「正直に聞けること」だったんです。
「経験不足」を隠そうとしていた自分へ
あの時の私は、未経験なことが恥ずかしくて仕方なかった。 でも今なら言える。
「知らないことを、知らないと言える人の方が、信頼される」 「“やる気”は、できないことを放置しない姿勢なんだ」
“何でもやります”は、悪いことじゃない。 でも、“何でもできる”とは違う。
背伸びした自分も、無理をした自分も、全部含めて成長だったんだなと思います。
まとめ:「やる気」は育てるもの
派遣登録でアピールすることは大切。 でも、「やる気あります!」のその先には、現場というリアルがあります。
だからこそ、
- 素直に質問する勇気
- わからないことを認める柔らかさ
- 少しずつ慣れていく強さ
それこそが、本当の“やる気”なんだと思います。
最初は誰でも空回ります。だからこそ、焦らなくていい。 自分の「やる気」を育てていけば、それがきっと自信に変わっていきます。
あなたの“やる気”は、ちゃんと伝わってますよ。
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