“できると思ったのに”できなかった──経験者の落とし穴
「経験ありますか?」
面談でそう聞かれて、自信を持って「はい」と答えた。
実際にその分野で働いてきたし、
これまでいろんな職場で積み重ねてきた経験がある。
だからこそ、安心していたんだ──
「これくらいなら、きっとできる」
そう思って、初めて現場に入ったあの日。
でも、現実はちがっていた。
◆「同じ業務」じゃなかった
経験したことのある“ジャンル”ではあった。
でも実際の仕事内容は、自分がやってきたこととまったく同じではなかった。
扱うツール、手順、報告方法──
ひとつひとつが自分の知っているやり方と微妙に違う。
「あれ、これってどうやるんだっけ?」
「教えてもらわなきゃ進められない…」
“経験者”として入ったのに、
まるで新人のように周囲を頼る自分に、モヤモヤが溜まっていった。
◆“できるはず”が“できない”に変わった瞬間
ふとしたミスをしてしまったとき、
「経験あるって聞いてたけど…」と呟かれた一言が胸に刺さった。
言葉にはされなくても、
自分が「期待された分、失望もされた」ような気がして、心がザワついた。
「私は、できる人でいなきゃいけない」
そんなプレッシャーが、知らず知らずのうちに心を縛っていたんだと思う。
◆“期待”と“現実”のズレに、どう向き合うか
経験者であることは、確かに強み。
でも、どんなに経験があっても「職場が変われば、やり方も違う」のは当たり前。
だからこそ、はじめから完璧にできなくてもいい。
むしろ、「柔軟に学ぶ姿勢」が、経験以上に評価されることもある。
私はそこで、“経験”にしがみつくのをやめた。
「知らないことは素直に聞く」「間違えたら、すぐに修正する」
そんな姿勢に切り替えたとき、周囲の見方も、そして自分の心も変わり始めた。
◆もし、同じように戸惑っているなら…
「経験あるのにできない」って、自分を責めなくていい。
それはあなただけじゃないし、
むしろ“新しい環境”に飛び込んだからこその壁なんだ。
本当に大切なのは、「できること」より「学ぼうとする心」。
きっとその先に、
“あなたの力”が、ちゃんと活かされる場所がある。
あの時の私は、そう信じて前に進んだ。
あなたも、焦らず、ゆっくりでいいから──
🌱あなたらしい“働き方”を見つけていこう。
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